座っていると腰が痛くなるのはなぜ?姿勢だけではない腰痛の話

長時間座っていると、だんだん腰が痛くなる。

デスクワークをしていると腰が重たくなる。

車の運転中は大丈夫だったのに、降りようとすると腰が痛い。

そんな経験はありませんか?

座っていると腰が痛くなると、

「姿勢が悪いからかな?」
「猫背になっているから?」
「背筋を伸ばしたほうがいいのかな?」

と考える方も多いと思います。

もちろん、座っている姿勢も関係することがあります。

ただ、座っていると腰が痛いからといって、座り方だけに問題があるとは限りません。

大切なのは、座っているときの姿勢だけではなく、普段どのように身体を動かしているのか。

今回は、長時間座っていると腰が痛くなる理由と、腰への負担を減らすために考えてほしいことをお伝えします。

座っているだけなのに、なぜ腰が痛くなる?

「立っているより座っているほうがラクなはずなのに、なぜ腰が痛くなるんだろう?」

と思うかもしれません。

座っているときは、脚の筋肉をあまり使わずに身体を支えることができます。

ただ、座っている間も腰や背中の筋肉は働いていますし、背骨や骨盤にも負担がかかっています。

そして、長時間同じ姿勢を続けていると、身体を動かす機会が少なくなります。

例えば、映画館で2時間座っているとき。

新幹線やバスで長時間移動するとき。

パソコンに向かって仕事をしているとき。

最初は何ともなかったのに、時間が経つにつれて腰が重たくなったり、痛くなったりすることがあります。

これは、必ずしも座り方が悪いからというわけではありません。

同じ姿勢を長く続けること自体が、身体への負担になる場合もあるんです。

背筋を伸ばせば腰痛は良くなる?

腰が痛くなってくると、背筋を伸ばして姿勢を正そうとする方もいます。

猫背にならないように胸を張る。

骨盤を立てる。

お腹に力を入れる。

もちろん、姿勢を変えることで腰がラクになる場合もあります。

ただ、腰が痛いからといって、無理に背筋を伸ばし続ける必要はありません。

例えば、腰を反らすと痛みが出る人が、良い姿勢を意識して腰を反らし続けたらどうでしょうか。

かえって痛みが強くなるかもしれません。

反対に、腰を丸めると痛い人もいます。

つまり、同じ「座っていると腰が痛い」という悩みでも、ラクになる姿勢は人によって違うんです。

だから、

「正しい姿勢はこれ!」と決めつけるより、自分がラクに座れる姿勢を探すこと。

そして、ひとつの姿勢をずっと維持しようとしないことも大切です。

車の運転中に腰が痛くなる人もいます

車をよく運転する方からは、こんなお悩みを聞くことがあります。

  • 運転していると腰がジワジワ痛くなる
  • 後ろを振り返ると腰や肩が痛い
  • アクセルやブレーキを踏むと痛い
  • 車に乗り降りするときに腰が痛い
  • 後部座席の物を取ろうとすると痛い

これらは、すべて同じ原因とは限りません。

例えば、後ろを振り返ったときに腰が痛いのであれば、身体をひねる動きが関係しているかもしれません。

車から降りるときに痛いのであれば、股関節や体幹の使い方が関係しているかもしれません。

アクセルやブレーキを踏むときには、脚だけではなく骨盤や体幹も使っています。

このように考えると、運転中の腰痛も、単純に座り方だけの問題とは限らないことが分かります。

「どんな姿勢で座っているか」だけではなく、「どんな動きをすると痛いのか」も確認してみてください。

座りっぱなしの腰痛には、まず身体を動かしてみる

長時間座っていて腰が重たくなってきた。

そんなときにおすすめしたいのは、まず姿勢を変えてみることです。

可能であれば、一度立ち上がって歩いてみてください。

座っている間はあまり動かしていなかった股関節や背骨を動かすことができます。

少し歩くだけでも、腰がラクになる人はいます。

ただ、仕事中や車での移動中など、すぐに立ち上がれないこともありますよね。

そんな場合は、座ったままでも構いません。

例えば、左右のお尻にかける体重を少し変えてみる。

片方のお尻をほんの少し浮かせてみる。

座り直してみる。

大きく動く必要はありません。

ずっと同じ場所にかかっていた負担を、少し変えてあげるイメージです。

もちろん、動かして痛みが強くなる場合は無理をしないでください。

大切なのは、痛みを我慢して姿勢を正すことではなく、自分がラクになる動きを見つけることです。

腰痛を繰り返すなら、股関節や体幹も確認してみる

座っていると腰が痛くなる。

立ち上がって歩くとラクになる。

でも、また長時間座ると腰が痛くなる。

そんなことを繰り返しているのであれば、座っているときの対処だけではなく、普段の身体の使い方も確認してみるといいと思います。

特に確認したいのが、股関節や体幹の動きです。

股関節は、立つ、座る、歩く、しゃがむといった動作で使う場所です。

体幹は、身体を支えたり、背骨を動かしたりするときに働きます。

例えば、股関節がうまく動かない人は、椅子から立ち上がるときに腰を必要以上に動かしているかもしれません。

体幹をうまく使えていない人は、長時間座っていると腰の一部分に負担が集中しているかもしれません。

だから僕は、座っていると腰が痛くなる方でも、腰だけを見ることはありません。

股関節は動いているか。

背骨を丸めたり反らしたりできるか。

身体を左右にひねることができるか。

体幹をうまく使えているか。

こうした動きを確認しながら、その人に必要な運動を考えていきます。

腰痛を良くするために、座る姿勢だけを頑張らなくてもいい

座っていると腰が痛くなると、

「姿勢を良くしないと!」

と思いがちです。

でも、座っている間ずっと姿勢を意識するのは大変ですよね。

仕事や映画に集中したいのに、常に背筋を伸ばすことを考えている。

それでは疲れてしまいます。

それよりも、普段から身体を動かして、股関節や体幹を使いやすくしておく。

座っている時間が長くなるなら、途中で立ったり歩いたりする。

自分がラクになる姿勢や動きを知っておく。

そうしたことのほうが、無理なく続けられると思います。

もちろん、腰痛の原因はさまざまです。強い痛みが続く場合や、脚のしびれ・力の入りにくさなどがある場合は、医療機関で確認することも大切です。

座り方だけではなく、身体の動かし方も見直してみる

長時間座っていると腰が痛くなる。

そんなとき、座る姿勢を見直すことはひとつの方法です。

ただ、姿勢を正しても腰痛が変わらない。

立ち上がるときに痛い。

少し歩くとラクになるけど、また座ると痛くなる。

そんな状態が続いているのであれば、座り方以外にも目を向けてみてください。

股関節や体幹、背骨の動きなど、腰以外の場所が関係していることもあります。

「どう座れば腰が痛くならないか?」だけではなく、「なぜ座っていると腰に負担がかかるのか?」を考えてみる。

そして、必要な運動を取り入れていく。

座っていると腰が痛くなる方は、姿勢を頑張って正すだけではなく、身体の動かし方から見直してみてはいかがでしょうか。