「病院で異常なし。でも腰が痛い」そんなときに次に確認したいこと

腰が痛くて整形外科に行った。

レントゲンやMRIなどで検査をしてもらったけど、

「大きな異常はありません」
「しばらく様子を見ましょう」
「運動やストレッチをしてください」

と言われた。

でも、腰はまだ痛い。

そんな経験がある方は意外と多いと思います。

大きな異常がないことは、もちろん良いことです。

ただ、痛みが残っている本人からすると、

「じゃあ、この痛みは何なんだろう?」
「結局、自分は何をすればいいんだろう?」

となりますよね。

そこで今回は、病院で大きな異常が見つからなかったけど腰痛が続いているときに、次に何を確認するといいのか。

運動指導をしている立場からお伝えしてみます。

「異常なし」は大切な情報です

まず知っておいてほしいのは、病院で「大きな異常はありません」と言われたことも、とても大切な情報だということです。

腰痛の中には、病気やケガなど、運動よりも先に医療機関での治療や判断が必要なものがあります。

だからこそ、強い痛みが続いていたり、いつもと違う症状があったりする場合は、自己判断で運動を始めるのではなく、まず病院で診てもらうことが大切です。

そのうえで、

「治療が必要な大きな問題は見つからなかった」

でも、

「腰はまだ痛い」

という状態であれば、もう少し違う角度から身体を見てみてもいいと思います。

そのひとつが、

「身体の動かし方に問題はないかな?」

という視点です。

病院で大きな異常が見つからなかったからといって、身体がうまく動いているとは限りません。

検査とは少し違う角度から身体を見ることで、腰に負担がかかっているヒントが見つかることがあります。

腰が痛くても、腰だけを見るとは限りません

腰が痛いと、当然ですが腰を何とかしたくなります。

腰を伸ばす。
腰を揉む。
腹筋や背筋を鍛える。

もちろん、それでラクになる人もいます。

ただ、身体は腰だけで動いているわけではありません。

歩くときには股関節も動きますし、背骨も動きます。呼吸をするときには肋骨やお腹まわりも動いています。

例えば、股関節がうまく動かなければ、本来は股関節が担当するはずだった動きを腰が代わりに頑張ることがあります。

背骨の一部分が硬ければ、別の部分が必要以上に動くこともあります。

体幹がうまく使えていなければ、立つ、座る、歩く、物を持つといった日常の動作でも腰に負担が集中するかもしれません。

つまり、

「痛い場所」と「見直したほうがいい場所」が同じとは限らない。

ということです。

実際、腰痛でも体幹だけではなく、股関節や呼吸などを確認してみると、少し離れた場所にヒントが見つかることがあります。

だから僕も、腰痛だからといって腰だけを見ることはありません。

身体全体の動きを見ながら、

「なぜ腰に負担が集まっているんだろう?」

と考えていきます。

診断名がついていても、身体の使い方は人それぞれ

病院で検査をすると、

「椎間板ヘルニアがあります」
「少し変形しています」

など、診断を受けることもあります。

もちろん、医師から治療について指示を受けている場合は、それに従うことが大切です。

ただ、同じ診断名でも身体の状態や動かし方は一人ひとり違います。

股関節が硬い人もいれば、体幹をうまく使えていない人もいる。

左右で身体の使い方がかなり違う人もいます。

そのため、診断を受けたあとも痛みが続いているのであれば、

「自分は、どんな動きをしたときに腰へ負担がかかっているんだろう?」

というところまで確認してみると、また違ったヒントが見つかることがあります。

筋トレやストレッチをしても変わらないなら?

病院で運動をすすめられて、YouTubeを見ながら腹筋をしたり、ジムで筋トレをしたり、毎日ストレッチをしている方もいます。

それ自体は悪いことではありません。

ただ、

「運動をしていること」と「自分に必要な運動ができていること」は別です。

腰痛だから腹筋。

身体が硬いからストレッチ。

筋力が落ちたから筋トレ。

それで変化が出ているなら、続けていいと思います。

でも、何週間、何ヶ月と続けてもほとんど変わらないのであれば、

「もっと頑張らないと」

ではなく、

「今やっていることが自分に合っているのかな?」

と考えてみてもいいかもしれません。

股関節がうまく動いていないなら、腹筋を増やすより先に股関節の動きを整えたほうがいいかもしれない。

左右で身体の使い方が違うなら、その差を整える運動が必要かもしれない。

ストレッチをたくさんしているけど、本当は筋力をつけたほうがいい場合もあります。

大切なのは、

「腰痛には何がいいか?」だけではなく、「今の自分には何が必要か?」

を考えることだと思います。

まずは「何をすると痛いか」を確認してみる

難しい検査を自分でする必要はありません。

まずは、

「自分は何をすると腰が痛いんだろう?」

と確認してみてください。

例えば、

  • 前にかがむと痛い
  • 身体を反らすと痛い
  • 身体をひねると痛い
  • 長く座っていると痛くなる
  • 椅子から立ち上がる瞬間に痛い
  • 歩いていると徐々に痛くなる
  • 朝起きたときがつらい
  • 左右どちらかだけ違和感がある

同じ「腰痛」でも、前にかがんで痛い人と、反って痛い人では身体の状態が同じとは限りません。

だからこそ、誰かに良かった運動をそのまま真似する前に、

「自分の場合はどうなんだろう?」

と身体を確認してみることが大切です。

良くなっても繰り返すなら、次を考えてみる

腰痛が和らいで、そのまま普通に生活できているのであれば、わざわざ難しく考える必要はないと思います。

ただ、

整体に行くとラクになるけど、しばらくするとまた痛くなる。

ストレッチをすると良くなるけど、また同じところが痛くなる。

病院で診てもらって大きな問題はなかったけど、何ヶ月も腰痛を繰り返している。

そんな状態であれば、

「痛くなったらどうするか」だけではなく、「なぜ繰り返しているんだろう?」

というところまで考えてみてもいいかもしれません。

姿勢、股関節、体幹、背骨、呼吸、歩き方や日常生活での身体の使い方。

腰以外も含めて身体の動きを確認すると、今まで気づかなかったところにヒントが見つかることがあります。

痛みが出るたびに同じことを繰り返しているのであれば、今までとは少し違う方法を試してみる。

そのひとつが「動きから身体を変える」という方法です。

まとめ

腰痛がある場合、まず病院で治療が必要な問題がないか確認することは大切です。

そのうえで、大きな異常は見つからなかったけど痛みが続いている。

筋トレやストレッチをしているけど変わらない。

一度良くなっても、また同じ腰痛を繰り返している。

そんなときは、腰だけではなく身体全体の動きを確認してみてもいいと思います。

「どこが痛いか」だけではなく、

「なぜそこに負担がかかっているのか?」

を考えて、必要な運動を選んでいく。

整形外科でも、整体でも良くならなかった腰痛に、

「動きから変える」という方法も、ひとつの選択肢です。