【冬の痛み対策】寒い季節に腰・膝がつらくなる本当の理由と整え方
冬になると、
「腰が重だるい」「膝がこわばる」「関節が痛む」
という相談が一気に増えます。
寒さで痛みが出るのは“気のせい”ではありません。
身体の構造・血流・神経のはたらきなど、医学的にも理由があります。
この記事では、
なぜ冬に痛みが悪化しやすいのか?
どう整えるのが効果的なのか?
を分かりやすくまとめました。
■ なぜ冬は痛みが出やすいのか?
① 血管が縮んで「血流」が低下する
気温が下がると、体温を逃がさないために血管がギュッと縮まります。
すると…
・筋肉に酸素が届きにくい
・老廃物が流れにくい
・冷えてこわばりやすい
これが “重さ・だるさ・痛み” の原因になります。
特に腰や膝は血流が低下すると影響を受けやすい部位です。
② 筋肉が硬くなり、動きが小さくなる
寒さで自然と肩がすくみ、身体が丸くなりやすくなります。
これが続くと…
・筋肉が硬くなる
・関節の動きが小さくなる
・姿勢が悪くなる
結果的に、腰や膝に負担がかかります。
③ 関節液の「粘性」が高くなり、動きにくくなる
冬は関節内部の潤滑液がドロッと硬くなりやすく、
これを 関節液の粘性が上がる といいます。
すると…
・関節の滑りが悪くなる
・動き始めに痛みが出やすい
・朝のこわばりが強くなる
という症状が現れます。
④ 自律神経が乱れやすく、痛みを感じやすい
寒さは身体にとってストレスです。
ストレスが続くと自律神経が乱れ、神経が敏感になります。
・同じ動きでも痛みが強く感じる
・冷えによる頭痛・肩こり
・寝ても疲れが取れにくい
そんな状態も起こりやすくなります。
■ 冬の痛みを和らげる3つの整え方
① 「温める×動かす」をセットにする
温めるだけ、動かすだけでは十分ではありません。
・温める(血流を上げる)
・ゆっくり動かす(関節液を循環させる)
このセットが効果的です。
おすすめは…
・お風呂のあとにゆっくりストレッチ
・カイロで腰とお腹(仙腸関節・腸腰筋)を温める
・朝はスロースタートで動き始める
など、無理のない範囲でOKです。
② 「力み」を取る練習をする
寒いと身体は必ず力みます。
この力みが、痛みを悪化させる大きな要因です。
・呼吸を長く吐く
・肩の力を抜く
・痛くない範囲で関節をゆっくり回す
“脱力” は冬の痛み対策として非常に大切です。
③ 栄養(特にたんぱく質・鉄・ビタミンD)を整える
意外ですが、冬の痛みには 栄養 も大きく関わります。
・たんぱく質 → 血流・筋肉・ホルモンの材料
・鉄 → 酸素運搬/エネルギー
・ビタミンD → 免疫/筋力/炎症コントロール
これらが不足していると、
「冷え」「疲れ」「痛み」 が改善しにくくなります。
食事で足りない場合はサプリで補うのも選択肢です。
■ 冬は痛みや不調が“出やすい時期”。だからこそ整えやすい
冬は確かに痛みが出やすいですが、
裏を返すと 「改善のチャンス」 でもあります。
冷えて固まった身体は、
“正しい方向に整えてあげる” と変化が出やすいからです。
・温める
・動かす
・力みを抜く
・栄養を整える
この4つを意識すると、
冬でも「軽くて動きやすい身体」に近づいていきます。
■ まとめ
✔ 冬は痛みが出やすいのは理由がある
✔ 血流・筋肉の硬さ・関節液・神経が影響
✔ 温める×動かす、脱力、栄養で整えられる
✔ 正しい方向で積み重ねれば冬でも身体は変わる
腰や膝の痛み、重だるさが気になる方は、
まずできるところから整えていきましょう。
冬の数ヶ月をどう過ごすかで、
来年の体の軽さは大きく変わります。

