冷えを和らげる3つの視点〜運動・栄養・休養〜

だんだんと朝晩が冷える季節になってきました。
「手足が冷える」「体がこわばる」「なんだか疲れが取れにくい」
そんな不調を感じる方も増えてきています。

冷えを整えるには、ただ温めるだけでは不十分です。
今回は、身体を内側から温め、めぐりを整えるための**3つの視点(運動・栄養・休養)**についてお話しします。

① 運動:血流を促す“ポンプ”を動かす

冷えの大きな原因のひとつは、血流の滞りです。
特に下半身は心臓から遠く、重力の影響を受けやすいので、血液が滞りやすくなります。

この血流を助けるのが、筋肉のポンプ作用
ふくらはぎ・太もも・お尻などの筋肉を動かすことで、心臓に血液を戻す働きが生まれます。

ポイントは「強く動く」よりも「やさしく動かす」こと。
軽いウォーキングやストレッチでも十分です。

冷えを感じたときは、
・足首をゆっくり回す
・ふくらはぎを軽く伸ばす
・深呼吸をしながら姿勢を整える

といった小さな動きを意識してみてください。
それだけでも血の巡りが変わります。

② 栄養:体を“つくる力”を整える

体が冷えるのは、筋肉量や代謝だけの問題ではありません。
栄養の不足も大きく関係しています。

冷えに関わる主な栄養素は以下の3つです。

  • :血液をつくる材料。貧血気味の方は要注意。
  • たんぱく質:筋肉やホルモン、体温を維持するための土台。
  • ビタミンE:血管の柔軟性を保ち、血流を促す働き。

「食べているのに冷える」という場合は、栄養がうまく吸収されていない可能性もあります。
たとえば、腸内環境が乱れていると、摂った栄養が十分に使われません。

食事だけで補いにくいときは、プロテインやビタミンサプリを上手に活用してもOKです。
無理に増やすのではなく、**“足りない分を補う”**という意識が大切です。

③ 休養:心身をゆるめて“回復力”を高める

意外と見落とされがちなのが、この「休養」。
実は、体を温めるうえで自律神経のバランスはとても重要です。

ストレスや緊張が続くと、交感神経が優位になり、血管が収縮してしまいます。
つまり、休めない人ほど冷えやすいのです。

休養=何もしない、ではなく、
「心と体をリセットする時間」を持つことがポイントです。

たとえば、

  • ゆっくり湯船に浸かる
  • 深呼吸や瞑想でリラックスする
  • 軽く散歩をする
  • 好きな音楽を聴く

これらはすべて“休養”です。

また、旅行や自然の中に出かけることも立派な休養。
「いつもと違う環境に身を置く」ことが、体と心の回復につながります。

まとめ

冷えを和らげるには、

  • 筋肉をやさしく動かす(運動)
  • 栄養の土台を整える(栄養)
  • 心身をゆるめて回復させる(休養)

この3つをバランスよく意識することが大切です。

身体を温めるとは、単に温度を上げることではなく、
めぐりを取り戻すこと

無理なく続けられる“温め習慣”を積み重ねて、
これからの季節も心地よく過ごしていきましょう。