腰痛に関する誤解や迷信
腰痛に関する誤解や迷信:正しい知識で腰痛を克服しよう
腰痛は、多くの人が一度は経験する一般的な症状ですが、その一方で誤解や迷信が多いことでも知られています。不正確な情報に惑わされることで、腰痛が悪化したり、不必要な治療を受けたりすることがあります。この記事では、腰痛に関する代表的な誤解や迷信を取り上げて、僕(ササキ)の意見をお伝えします。
誤解1: 腰痛には「絶対安静」が一番良い
腰痛が起きたら安静にするべきだと言われていました。しかし、現在の医学的見解では、完全に動かない「絶対安静」はむしろ逆効果とされています。長時間横になっていると筋力が低下し、かえって回復を遅らせることがあります。
適度な運動やストレッチを取り入れることで、血流を促進し、腰の回復を助けることができます。自重トレーニングなどの器具を使用しない運動は腰痛改善に効果的です。ただし、激しい運動や痛みを悪化させる動作は避けましょう。
誤解2: 腰痛の原因は「骨の異常」だけ
多くの人が、腰痛は骨の異常、特に「椎間板ヘルニア」や「ぎっくり腰」だけが原因だと思い込んでいます。しかし、腰痛の多くは筋肉や靭帯の問題、姿勢の悪さ、ストレスなど、さまざまな要因が絡み合っています。画像診断で異常が見られてもそれが腰痛の原因とは限りません。
「非特異的腰痛」と呼ばれる、特定の病変が見つからない腰痛が全体の約85%を占めると言われています。このタイプの腰痛は、正しい姿勢や筋力トレーニング、生活習慣の改善で対応できます。しかし、稀に命に関わる病気によって腰痛になっていることもあるため、検査は受けた方が安心です。
誤解3: 湿布を貼れば腰痛は治る
「腰が痛いなら湿布を貼っておけばいい」というのもよくある誤解です。湿布は痛みを一時的に和らげる効果はありますが、根本的な治療にはなりません。
湿布は炎症を抑えるための補助的な手段と考えましょう。根本的な原因を改善するには、理学療法や筋力トレーニング、正しい姿勢の習得が重要です。
しかし、安心感によるサポートもあるため『貼らない方がいい』というわけではありません。
誤解4: 年齢のせいだから諦めるしかない
「腰痛は年を取ると仕方がない」と諦めている人も多いです。確かに、加齢により筋肉や骨の強度が低下することがありますが、だからといって改善できないわけではありません。
加齢による腰痛でも、筋力トレーニングやストレッチを取り入れることで症状を軽減できます。また、姿勢や生活習慣を見直すことで、腰痛を予防することが可能です。いくつになっても運動による効果は感じられることが多いです。僕が担当した80代の方は3ヶ月ほどで運動効果を実感されて、周りにも姿勢の変化を褒められてすごく嬉しそうでした。
誤解5: 腰痛はいつか自然に治る
「放っておけばそのうち治る」と思いがちですが、腰痛を放置すると慢性化するリスクがあります。特に、強い痛みやしびれを伴う場合は、早めに医師の診断を受けることが必要です。
腰痛が1週間以上続く場合や、痛みが強く日常生活に支障をきたす場合は、専門家に相談しましょう。早期の対応が回復を早め、慢性化を防ぎます。
対応が早ければ早いほど改善は容易です。
誤解6: 腰痛には「この方法」が絶対に効く
「○○療法が腰痛に効く」といった情報がインターネットや口コミで広がることがあります。しかし、腰痛は原因や個人の体質によって適した治療法が異なります。
他人に効果があった治療法が必ずしも自分に合うわけではありません。医師や理学療法士に相談し、自分の症状に合った治療法を見つけることが重要です。見つける過程で1度は試すことをおすすめします。どのような方法でも1ヶ月間で様子を見るといいです。1ヶ月も続けて変化を感じない場合は別の方法を探すべきです。
腰痛と向き合うために
腰痛に関する誤解や迷信に惑わされることなく、正しい知識を身につけることが大切です。この記事で紹介した内容を参考に、腰痛の予防と改善に取り組んでみてください。また、慢性的な腰痛や強い痛みがある場合は、専門家の診断を受けることをおすすめします。